■慢性腎臓病の進行を遅らせる。
■原因となる疾患や進行させる要因を治療する。
■症状を緩和し、慢性腎臓病の合併症を治療する。
■心血管疾患の発症危険度を抑える。
■透析療法や腎移植を必要とする時期を遅らせる。
■厳格な降圧管理や、ACE阻害剤やARBといった降圧剤の使用
■蛋白制限
■血中の脂質を減らし、貧血を正常化させる治療
■鉄剤、ビタミン、エリスロポエチン注射による貧血改善
■心血管疾患の予防、推奨度は様々だがアスピリン内服を開始する事
■脱水
■薬剤性の腎障害(NSAIDs、造影剤、アミノグリコシド系抗菌薬)
■感染や心不全
慢性腎臓病の合併症は早期診断と迅速な治療を要します。
一般的に注意が必要な合併症は、溢水、高カリウム血症(血清K値>6.0mEq/L)であり、末期腎不全により心臓、脳、肺が障害されます。
下記の一般的な対策は、危険因子全体を抑止する上で重要です。
■禁煙
■健康な体重を維持し、定期的に運動し身体活動を維持すること
■アルコール摂取量を控える
■健康な食生活を守り食塩摂取量を控える
■腎臓専門医を定期的に受診し、指示された通りに治療する
腎臓病の原因疾患や重症度によりますが、慢性腎臓病において食事制限は必要です。
■食塩(ナトリウム)
高血圧や浮腫を管理する上で、食塩制限は推奨される。
食塩制限とは、食品に食塩をつかいすぎないこと、食塩を多く含むインスタント食品、パーパド(インド原産の薄焼きのトルティーヤのようなもの)、漬物を避け、缶詰食品の使用を最小限にすることである。
■水分制限
慢性腎臓病の患者で尿量が減少してくると、浮腫、重度な例では呼吸困難さえ出現し得る。よって、浮腫を伴う全ての慢性腎臓病患者には水分制限が推奨される。
■カリウム
慢性腎臓病患者において、高カリウム血症は共通の問題である。
高カリウム血症は心臓の機能へ悪い影響与える。
これを予防するためには、主治医に言われた通りにカリウムを多く含む食品(ドライフルーツ、ココナッツウォーター、じゃがいも、バナナ、トマト等)を制限しなければならない。
■蛋白質
慢性腎臓病患者は腎障害の進行を促進させる可能性があるため、高蛋白な食品を避けなければならない。