巨細胞性動脈炎は、血管炎と呼ばれる病気のグループに含まれ、
高齢の方に起こり、主に頭部の動脈がつまって症状を起こす、珍しい病気です。
巨細胞性動脈炎は、血管炎と呼ばれる病気のグループに含まれ、
高齢の方に起こり、主に頭部の動脈がつまって症状を起こす、珍しい病気です。
巨細胞性動脈炎は、血管炎と呼ばれる病気のグループに含まれ、高齢の方に起こり、主に頭部の動脈がつまって症状を起こす、珍しい病気です。
血管を顕微鏡で観察すると巨細胞という核をたくさん持つ巨大な細胞がみられるため、巨細胞動脈炎と名づけられました。
別名として、側頭動脈炎、ホートン病などがありますが、「巨細胞性動脈炎」に統一されています。
厚生労働省による特定疾患のうち、医療給付対象外疾患でしたが、2015年に医療給付対象疾患に指定されました。
1998年の厚生省による調査では、日本の患者数は690人(人口10万人あたり0.65人)でした。
いまのところ原因は不明です。
ステロイドが効くことなどから、免疫の異常によって起こる自己免疫疾患と考えられています。
女性患者の数は男性患者の約1.7倍です。
発症する年齢は50歳以上で、60~70代にピークがあります。
アジア人に少なく、欧米の白人に多いです。
全身の炎症によって起こる症状と、個別の血管がつまって起こる症状の二つに分けられます。
熱、だるい、つかれやすい、体重が減る、筋肉が痛い、関節が痛い、など。
巨細胞性動脈炎の方の約30%は、リウマチ性多発筋痛症にもなります。
定められた用量のステロイドの飲み薬(プレドニン®など)で治療します。
ステロイドは、巨細胞性動脈炎に対して最も確実な治療効果を示します。他の薬ではそのようには効きません。
ステロイドは、最初に定められた用量を用い、熱や頭痛などの症状が改善したら、用量をゆっくり減らしていきます。
1)ステロイドだけでは効果が不十分な場合、または、
2)再発を繰り返すためにステロイドを減らせない場合には、メトトレキサートなどの免疫抑制薬をステロイドと組み合わせて使います。
治療の効果が不十分で進行してしまうと、失明、脳梗塞、心筋梗塞、解離性動脈瘤などをきたすおそれがあります。
通常は、定められた用量のステロイドが効いて、熱や頭痛などの症状が改善します。
ステロイドが効いたら、ステロイドの用量を、ゆっくり、減らしていきます。最終的にステロイドを中止できることが多いとされています。
しかし、ステロイドを減らしていく途中で再発することがありますので、症状やデータをみながら慎重にステロイドを減らします。
患者さんによっては、少量のステロイドを、いつまでも、飲み続ける必要があります。
ステロイドの副作用の予防およびチェックが必要です。