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53 問題解決はどうする

人生を歩む中で問題や課題はたくさんでてきます。
問題・課題は仕事や生活や人間関係など様々です。その問題を皆さんはどのように解決していきますか。
僕は、仕事上での問題解決能力をどのようにしたら身につけられるかということをしばしば考えます。

 

実際、クリニック内でも様々な問題や課題が現れてきます。
例えば、患者さんの病気に対する治療方針や家族との取り組み方、また訪問看護師さんなど多種職との連携、さらにクリニック内でも運営方針について職員さんや看護師さんとも色々な課題や問題を提起されその解決に追われることも多いのが現況です。そのため仕事量が多くなりどのように処理していくべきなども問題が山積みになることもしばしばです。
では、問題解決には何が最善、最適であるか。この答になるかはわかりませんが、自分の中でいつも考えて実践していることがあります。

 

問題や課題イシュ―英語で“イシュー”という言葉があります。いろいろな意味がありますが、ここでは解決すべき“課題”や“問題”のことで、私たちは、問題が生じるとまず“解く”ものと考えがちでありますが、しかし、やみくもに努力したところで成果は上がりません。まずすべきは、高い成果を出すために解決すべき課題・問題=“イシュー”は何かを見極めるということです。
自分は問題だと思っていても実際は周りの人やその中の環境にあまり影響を及ぼさないことも多いのです。
独りで問題にしていて、重要視して実はあまり問題ではないことも多く、そのままにするほうが良いこともあるのです。
ある課題を職員さんに尋ねると“先生、みんなそのように思っていませんよ”とアドバイスされ、実は、独りよがりが先行していたことに気づくことも往々にしてあります。実際、それは問題・課題ではなかったのです。

 

高い成果を出す人や生産性の高い人は、そもそもの問題設定がうまいのです。ではその良い“イシュー”を見極めるのはどうすればいいのでしょうか。

1つ目は、本質的な選択肢であることが重要であると思います。
例えば、クリニック内で申し送り事項にノートやメールなどの方法を用いていたとします。その申し送りに不備が度々生じることあれば、そのノートやメール自体の利用が悪いのか、その方法は良いが、共有方法に改善すべき点があるかということで、その後の見直しポイントが大きく変わってきます。つまり、本質的な選択肢であること=その先の方向性に大きな影響を与え、行動の変化を生み出すものと捉えることができます。
2つ目は、深い仮説があることです。まずは常識を疑うことです。
現在の方法が時間の経過とともに合わなくなることは必然です。常に自分が行っている方法を疑うことで、次に深い仮説を得ることができます。
昨今、コロナ感染依頼クリニックの診療体制も大きく変わってきました。当院でも従来の外来診療以外でもLINEでのオンライン診療や電子処方箋などの利用が始まり、またマイナ保険証での資格確認などここ数年で診察の変化は著しい状況となっています。この中で、当院に合ったやり方はどういうものかを探すときに、いつもの従来の方法を否定することから始めます。
ほんとうに今のやり方が最善、最良であるのか、もっといい方法はないのかを考えぬきます。
数日間、寝ても覚めてもそればかり考えぬきます。頭の中をそれ一色にします。
そうすることで始めにたくさんあった問題・課題の答えが取捨選択され、いくつかの本質的な問題だけが残るようになり、その解決への仮説が浮かび上がってきます。
つまり、一般的に信じられていることを並べて、その中で否定できることが重要であると思います。

3つ目は答えが出せることです。つまり現在の自分の能力や状況で答えを出すことができるかということです。
頭の中では重要であり解決策の仮説も立てること理解していても、いざ問題の取り組んでも答えがでないこともあるとういうことを認識しておくことも大切です。
頭の中だけで、良いイシューを見つけることはできません。良いイシューを見つけるための材料・手がかりが必要になってきます。
唯一の方法は会話その解決の唯一の方法は会話です。自分以外の人の話や考えを聞くことです。
私は行き詰った時こそ受付さんや看護師さんとそのことについて話すようにしています。他の人の視点によって自身の仮説にエッセンスが加えられ、それが解決に導かれたりします。
時には否定されたりすることもありますが、会話は自分を助けてくれます。
イッシューを解くのも山あり谷ありで、人生の歩みと同じですね。
だから人生は楽しいのかな。

 

令和7年1月:いしづかクリニック 
院長 石塚 俊二

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