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54 人の弱さについて

自分が弱いと感じることは誰もが経験していると思います。
僕も仕事や生活の中でつらいことや嫌だと思うことに遭遇した時、“こんなことで落ち込むのか”“どうして諦めようとするのだろう”と自弱的になってしまい自分が弱い人間だと思うことも度々あります。
ただ弱いことを自覚しても悪いことだとは考えてはいません。
人間はだれしも弱さをもっていると思います。その弱さを自覚している時は、弱さを払拭することはできないにしても、少しでも自分の弱点をカバーし、セーブしようと努めることはできるし、また、自分に対しては謙虚になり、同じような弱点をかかえた他者には寛容な心がもてるとも思います。
そのような自覚のない人はいっこうに何も気づかず、強がっているだけのこともあると思います。人の弱さについてイメージイラスト

 

社会や会社のような組織全体の中では、弱さが救われることにつながることでもあります。
対人関係では自分の弱さを見せ、失敗を語ることがよりよい人間関係を作りやすいことにも多いことに気づくことがあります。僕もクリニックを運営していく中で、職員さんに日々、自身の仕事への思いを伝えていくことがありますがどうしてもうまく伝わらないときや上手に進まないときには、落ち込み、またそのことで自分の弱さを感じることがあります。
そんな時にはそのままうまく行かないので困っていると現状を伝え、助けてほしいと素直に自分の弱さを表わすように伝えることがあります。
そうすることで、周囲の人に自分の足りない部分を理解してもらい支援してくれることになることが往々にしてあります。
つまり、自分の弱さをさらけ出すことで周りが埋めあい、克服してクリニックが前に進んでいると考えます。

 

社会を生きていく中では、弱さを見せてくれる人のほうが信頼できるかもしれないと思うこともあります。
もちろん、自分の弱さに甘えてはいけないが、自慢げに自分のことを語り、虚勢を張って強がる人は、本人は得々としていてもまわりがしらけ、閉口し、迷惑なことがあると思います。
私たちは“弱さ”というものをネガティブなものとして捉え、隠そうとします。
社会や会社組織でも、“弱さ”はできるだけ見せてはならないものと考えがちです。
自分の弱さを“隠そうとする”“なかったことにする”“目を向けない”“今回だけたまたまと無理やり納得させる”“起っちゃいけないことだから起こるはずがないと拒絶する”ということ自体が“弱さ”でもあります。これは“思考停止”につながることがあります。自分の強みだけが発揮できる場所に居続けることは危険であり戒める必要があります。

“弱さ”の発現により人は、学習し、成長するからです。

コンフォートゾーンから抜けるイメージイラスト
ここでカギとなるのは、「コンフォートゾーンから抜ける」ことです。
例えば、新しい仕事を始める時には誰にでも不安があります。
同じ仕事に何度も取り組むことで、徐々に成長し、その仕事をうまくこなせる状態になります。これがコンフォートゾーンです。
しかし、この状態に長く居続けると、学習・成長は停滞してしまいます。
私たちの成長は「コンフォートゾーンを抜ける」ことでしか実現できないと考えられています。

 

大きな不安もストレスもなく、周囲の期待に応える成果を出せたなら、それは喜ばしいことです。しかし、学習や成長という観点からすると、長く仕事をすると天井にぶつかる状態が必ずきます。
そして、キャリアを重ねていくと、「みっともない姿」を見せられないと思うようになります。しかし“みっともない姿”を見せたくないという恐れは人生が大きく開かれる可能性を阻害します。
私たちが必死に隠そうとする“弱さ”や“みっともなさ”にこそ成熟する機会があるのではないかと思います。
失敗して、とことん落ち込んで自分が弱いと思ったら、それを仕事の仲間、友人、家族にみんなに正直に伝えれば良いと思います。人の弱さを見せることは決して悪い事ではありません。
“弱さ”は自分の能力開発の気づきを与えてくれるものであり、皆で共有して支援のきっかけにつながり、“弱さ”を埋めることで人も組織も成長できていくということだと思います。
かの有名なパスカルの言葉に“人間の弱さは、それを知っている人たちよりは、それを知らない人たちにおいて、ずっとよく現れている”という言葉を、改めて考えるとこの年齢になってやっと少し理解できたのかなと思う今日この頃です。

令和7年2月:いしづかクリニック 
院長 石塚 俊二

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