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60 回復力

いしづかクリニックの院長ブログ60 回復力 立ち直り方

現代社会は、絶え間ない変化と予測不可能な課題に満ちています。

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、経済的な不安など、私たちは日々様々なストレスに直面しています。
このような状況下で、困難に直面した際にしなやかに立ち直り、さらには成長の糧とする力。つまり“回復力”は重要です。

 

誰にでも失敗は起こります。その失敗とどのように付き合っていいのか、その立ち直り方は人それぞれだと思います。
“失敗したときは、誰だってショックを受けます。本人は気づいていないかもしれませんが、エネルギーが漏れて失われていると思います。エネルギーが失われると頭もうまく回りません。しかし、早く失敗をカバーしないといけないと焦り、誤った行動をして、さらに失敗するという悪循環を生むことになる場合もあります。
自身の気持ちが大切で、心の回復力をレジリエンスと言われ、この重要性がかつないほど高まっています。しかし、”レジリエンス“と聞くと、多くの人が生まれ持った「精神的な強さ」や「打たれ強さ」といった、特別な才能のように感じてしまうかもしれません。例えば、”あの人はメンタルが強いとか弱い“とかその人の性格や性質のように思われるかもしれません。
しかし、”人間には自然に備わった回復力がある“ということを覚えていてほしいのです。その回復までにかかる時間は個人差があるものの、必ず回復するとのことを自覚することが大切です。
実際、”回復力“はなかなか意識的に生み出すことはできませんが、自然に湧き出してくるのを促す方法はあります。

 

ここで、私の解決方法をお伝えします。

  1. 逃げる:自分が非力でることを認め、一時的に避難することです。これは責任を放棄するということではなくあくまでも心の避難方法です。一時的にその場を離れることで、自己否定の思考回路から逃れられます。逆に言うと他の別の問題を考えて、その問題から一旦離れて改めて考えるということです。
  2. 他人のせいにする:潔い考えではないが、口には出さず、頭の中で考えるだけで、状況は変わります。すべて100%自身の責任にするとそこから解決策が見いだせなくなるので自分以外の不可抗力が発生して事態が生じたと考えることも必要です。失敗した直後、自己否定をしがちです。自己否定の連鎖を断ち切るためにも、“他人のせいにする”や“避けれなかった”といった言い訳も、実は有効です。
  3. 誰かに話す、愚痴を言う:これも未練がましいと思われるかもしれないけど有効です。ただし、誰に言うかが重要で特別な興味を示してはいないものの、かといって恩着せがましく聞いているような態度は見せない、話を否定せず淡々と聞いてくれる相手が理想です。

    このように自分の自尊心であるプライドを捨てて、一番簡単な方法でその物事を自身の中で昇華することが重要なのです。回復するためには手段より結果が重要なのです。その結果、心の回復が得られれば、逆にその事に向き合うことができるのです。次に、“回復力”によってエネルギーを取り戻すことができたら、まずすべきは、“失敗を評価”することです。失敗を認め、ちゃんと評価しないと、適切な対処は出来ません。自分を客観視する-いしづか内科 院長ブログ60
    失敗を評価する時に、気をつけておきたいのは、自分の評価は、失敗を実際の問題より小さな問題と考える“過小評価”になりがちです。他人の評価は、逆に「過大評価」になりがちだといわれます。特に失敗の詳しい事情や背景を知らないほど過大評価となってしまいます。皆さんもそうだと思いますが、私もこれまで多くの失敗を重ねてきました。その都度“あーあ、自分はそんなに悪くないのに”と思います。しかし、不思議なことに今、そのことを思うと“あーあ”と思うことは一つもありませんし、下手をすればそういう事があったことすら忘れています。

    “失敗”は誰もが味わいたくない経験で、ともすれば覆い隠したい気持ちになります。しかし、それをすれば必ずいつまでも自分を追いかけてきて失敗直後のつらい気持ちのままが一生続きます。一旦はその気持ちから避けて、ゆっくりそれ自体を客観的に、第三者と同じように考えることができれば必ず解決策は見えてきます。
    そして自身の誤り、対処方法を見いだせるようになります。そしてその失敗があるからこそ今があるとつながっていきます。もしかしたら、失敗と考えているのは自分だけかもしれません。自分の予想が外れてだけで選択の違いであるだけかもしれません。失敗も過去のことであり大切なのは今の自分です。
    人は生き方が様々のように考え方や行動もたくさんの選択があり、その選択で人生は不幸にも幸福にもなると思います。自分にふりかかえる事をことをしっかりと受け止めて、自身で考えて決断して前に進むことが一番ハッピーになれるのでは思います。

令和7年8月:いしづかクリニック 
院長 石塚 俊二

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